産業廃棄物処分

写真の建物、皆様ご存知ですか?大阪の方なら見た事あるかもですね。又はUSJに遊びに行かれた方は必ず目にしていると思いますが、これは決してUSJのアトラクションではありません。知る人ぞ知る、設計費6000万円、総工費610億円という巨額の税金により建設された、大阪府最大クラスのごみ焼却場、舞洲工場なのです。ここで使う電力は全て自前で発電し、余った電力は大阪電力に売却し、年間約6億円が大阪の収益となっているそうです。

さて、舞洲工場はあくまで人間の生活で出たゴミを処分する所なのですが、我々の建設業界で出るゴミは産業廃棄物となり生活で出すゴミ処分とは方法が異なります。近年この産業廃棄物処分が社会問題となっており、不法投棄が後を絶たない状況です。実は建設現場で出たゴミ処分費は大変高価なんです。まず我々は、産廃中間処理場へ混載ゴミを(産業廃棄物)を持っていきます。そして中間業者はその混載産廃を鉄、電線などの金属、コンクリートガラ、土、石膏などに仕分けをします。金属はすべて売却できるので収益となりますが、それ以外のものは中間業者も各施設などに有料で処分しなくてはなりません。この有料部分を何処かに不法投棄する中間業者が残念ながら存在するのです。2010年3月の法改正以前はそのような不法行為は実行した者にしか責任を問われなかったのが、現在は、我々元請(最初にゴミを持ち込んだ者)も排出事業者とみなされ、 ”後のことは知らない” では通用せず責任を問われるようになり、信頼できる適正な業者を選択し採用する事こそが、我々の最も重要な作業となったのです。そんな状況の中、先月ある大手分譲住宅業者が廃棄物処理法違反で摘発され、役員含む3名が書類送検されました。おそらく、この会社も故意(不法投棄行為を知っていた)ではなかったのでしょうが、監理体制に問題があったとしか言えません。当社もずっと同じ中間業者に産業廃棄をお願いしておりますが、改めて廃棄までのルーツを確認したいと思います。

すべて、”子の責任は親の責任” の我々の業界、なかなか厳しく、時にはうんざりする事もあります。