去る6月某日、顧客の家の前を車で通り、何気に外壁を見たところ何か変。因みにこのお宅はかなりのお金をかけ、耐震改修を含めをリノベーションした竣工後2年余りの物件です。話を戻しますが、その外壁の南側が何かモコモコしているのです。その時の状況が下の写真の赤丸の部分です。この外壁は、ガルバリウム鋼板の厚み15のサイディングで、内部はウレタンが吹き付けられ断熱性能も高い商品です。青丸の部分はこの時特に何もなっていません、直ちにメーカーに連絡し状況を報告すると、実はこの商品に限り、同じような症例が複数出ており、直ちに対処させていただくとの事でした。原因は金属部とウレタン部の接着面に空積があり熱によって膨張してこのような事になるとの報告でした。それなら張り替えしか選択肢はないかと思ったのですが、メーカーの対処案は、なんと、モコモコ部に穴をあけ、エアー抜きをするというものでした。メーカー曰く概ねこの方法で対処してるとの事で、ほぼわからなくなるので、これで様子を見てほしいとの事。この対処に違和感を覚えながらも施主様に報告し一旦御了承頂いたのですが、約1か月半後の写真が下。当時は何もなかった青色部分に多数のモコモコが、、、メーカーにエアー抜きをしても再度発症するような事があったらどうするのか?と聞いてみたら、その都度対応するとの事。因みにこのモコモコに穴をあけてエアー抜きをするという作業、当然の事ながら足場が必要となります。その都度対処すると簡単に言えど、その度に近隣に迷惑をかけ、施主にも精神的負担をかける事は間違いなく、メーカーが確実に対処、保証するからいいというものでもありません。私は間違いなくエアーを抜ても抜いても、次から次へとモコモコが発生する、いたちごっこになるに違いないとメーカーに張りかえをする方が絶対に信用的にも金銭的にもすべてにおいてうまくいく事を散々説得し、何とか貼替をするという事になりました。因みに貼替の製品は既に改良された新製品を採用します。
世の中の 物 は所詮人間が作ったもの。私は、いかに一流メーカーが作ったものといえど、当然失敗もあり、欠陥品が時に世に流出する事など特別ではないと考えています。要はそういった事が起こった時、いかに敏速に対応出来るかなのです。(死人が出るようなものは例外)失敗なくして成功はありませんし、改良もないのです。今回の出来事は施主様にはいろいろとご迷惑をお掛けし申し訳ない気持ちでいっぱいですが大変勉強になりました。来月早々張り替え工事を着工します。この度は施主様のご理解とメーカーの最終的な判断に心より感謝します。