ニッポン男前大工コンテスト というのが昨年11月に第二回目として開催されたらしい。
大工とは 広辞苑から引用すると
①律令制で、木工寮、又は大宰府に属した工人の長。こだくみ。
②建築工事における工匠の長。木工だけではなく、後には壁大工、桧大工、瓦大工などもできた。番匠。
③一般に、建築技術者。木工の職人
とある。
なんだかよくわからないが、建築工事のかなり重要なポストにある、又は、そうであった職方だというのはわかります。
なのになのに、技術で競うのではなく顔で競っちゃって?やっちまったなあ!しかも削りやすい真っ直ぐな柱一本カンナかけをするという、ちょっとコツをつかめば誰でも出来るようなパフォーマンスで話題つくりとは恐れ入ります。現在日本は不況といえど、一部の地域では職人不足で建築が進行できないという悪循環がおこっていて、特に大工不足が深刻なのは事実。だからこの様な本質からかけ離れた趣旨のイベントで話題づくりをするのも、大工になりたいという人を募る一つの手段なのかもしれませが、、まあ、何もしないよりはマシなのかもしれませんね。確かに写真の大工たちは男前!因みにうちにもいますよ!男前。よかったら見に来てください(笑)
大工という職方ですが、現在の日本の住宅建築の80%がたの設計仕様において、大工に必要な技術というのはさほど高くありません。ちょっと器用な者ならば一年もあれば家を建てることが出来るようになるのではないかと個人的には思っています。ほんと?って素人さんは思うかもしれませんが、80%の住宅建築は最早組み立てるだけなのです。材木の加工も向きも何もかも現場に納品された時点で出来上がっているので、簡単な図面をみて組み立てるだけなんです。これがいいとか、悪いとかではなく、現在の日本建築のニーズなんですね。安く、早く、良く、しかも施工難度が低いので職人の高い技術がいりません。でも、残りの20%はやはり高い技術の必要な建築もあります。これはちょっとやそっとでは一人前になる事はできません。大工といえど種類があるのですね、男前大工がどっちに属するかは知りませんが。それより、なにより、もっともっと深刻な職方といえば、左官工なのに、、この工種は本当に難しいです。そのうち左官について語りたいと思います。